反動の反抗②

 

親からの連絡は全て無視した。

年末年始も帰らなかった。

当然、姉の子どもが生まれたという連絡にも、何も反応しなかった。

 

ひたすら、自分のやりたいことをやった。

今までやったことのないような、普通の女の子が楽しむようなことを。

 

誰にも遠慮しなくていい。

誰の機嫌もうかがわなくていい。

たったそれだけのことが、こんなに幸せだということに始めて気づいた。

 

あの時の経験は、今思うとかなり破天荒だったけれど、私にとってはきっと必要だった。

 

それまでは、自由を求めながらも、心のどこかで、家に、親に、姉に対しても、悪いことをしているのだというある種の申し訳なさ、罪悪感を感じていた。

 

人に嫌な感情を持たせてしまっている自分は、ダメな存在だ。

そんな人間に、自由を感じる権利はない。

好きなことをする資格はない。

そう決めつけていた。

 

でも、本当に初めて、私にも自由があっていいんだ、とあの経験で感じることができたのだ。

 

とはいえ私の根本には、やはり

人に負の感情を持たせてはいけない。

人に認められない限り、自分はダメな存在だ。

完璧にできない自分に自由や楽はあってはならない。

という意識が植え付けられているようで、それが鬱病の発症につながっているのは事実だと思う。

 

いわゆる自己肯定感というのが低いのだろう。

 

そして異常なまでの完璧主義。

「そのままでいい」「全部じゃなくていい」「ある程度でいい」「それなりでいい」が分からないし、できない。

 

自分の性格というのは、本当に難しい。