好きなもの③
好きなものとして欠かせないのが、アルコールだ。
私はお酒が好きだ。
そしてそれなりに強い。
鬱病になってから、正直に言うと酒量は増えたと思う。
コロナ渦で外に飲みに行くことはほとんどなくなったものの、そのぶん家で飲むことが増え、量も増えた。
以前は昼間にお酒を飲むことなんて考えたこともなかったのに、一度やってしまったらそれがないと物足りなく感じるようになってしまった(もちろん仕事がない日だけ)。
とはいえ、アルコールがないと落ち着かないとか、毎日飲まないと気が済まないとこそういうことはないので、アルコール依存症ではないと思う。
なぜアルコールが好きなのかというと、普段人一倍頭を(無駄に)忙しく働かせているのが、お酒が入ることでぼんやりとして動きが鈍くなり、余計なことを考えなくなるからだ。
また、ネガティブ思考もマシになる。
素面のときにはあんなに難しい「まぁいいか」という考えができるようになり、神経質な自分との平和的な折り合いが、いとも簡単につけられるのだ。
酔っているときの脳のリラックス具合が、私には心地よい。
だから、辛いことがあったときや考えすぎてしんどいとき、腹が立ってそのことばかり思い出してしまうときなどは特に酒が恋しくなる。
「酒に逃げている」と言われても仕方がない。
でも、薬を飲んでいるのにアルコールは、本来よくないのだろう。
家で飲むと、お酒の直後に薬を飲むことになるので、きっと効きすぎるとか変な副作用が出る可能性はゼロではない。
お酒をやめたら、もっといい未来が待っているのかもしれない。
でも、たちまち直面する心のざわつきや、考えすぎてしんどくなる精神状態が何の緩和剤もなく続くと思うと、怖くて今やめることはできない。
どこかで区切りをつけた方がいいのだろうか。