最近のクリニックで
この前クリニックに行ってきた。
1ヶ月ごとの定期診察だ。
だいたい他の患者さん達も1ヶ月ごとに、毎回ほぼ同じ時間に来院しているようで、私が行くと大抵同じ顔ぶれが待合室にそろっている。
でも、声をかける人はだれもいない。
いつも受付の女性に生き生きと話しかけているおじいさんがいるくらいだ。
歯科や耳鼻科なら、それほど大きな病気である可能性は低いからか、待合室が沈黙で満たされていたという経験はあまりない。
子ども連れの人も多いから、必然的に少し騒がしくなったり、和やかになることもあるだろう。
しかし精神科に、無邪気な幼児は通院しない。
そして大人も、子連れで診察を受けにくることはあまり気が進まないのではないだろうか。
かくいう私も、とっくに物心ついている2人の子どもをクリニックに同伴することは絶対に避けたいと思っている。
子どもたちは、私が医者に通い、薬を飲んでいることは知っているが、病名など詳しいことは話していない。
でも母親の姿を見ていれば、何となく分かるのだろう。
私が堕ちているときに、どうしたの、などは聞いてこない。受け入れて、2人で遊んでいる。
だからこそ、もしクリニックに連れていけば、自分の母親は心の病気なんだ!という現実を突き付けられ、きっとショックを受けるだろう。
それは私にとっても辛い。
ただでさえ負担をかけている我が子に、これ以上重いものを負わせなくない。
私は4月から環境が大きく変わる予定だ。
今回の診察では、とにかくそれまで現状維持に努めるという方針を、以前と変わらず継続するということになった。
環境の変化が吉と出るか凶と出るか、それは分からない。
でも今は、それに望みをかけるしかないのだ。